スマートフォン

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いうまでもなくアップルiPhoneが市場を開拓した。厄介な買収などの重い手続きをとらずに通信インフラを獲得した戦略が功を奏した。先進国の多くがようやく3Gへの移行に重い腰を上げたタイミングを見て新商品を投入し、スマホとはこういうものというユーザの認識形成に成功した。iPhoneの顧客にも恵まれていた。初期ユーザの中心が、イノベータ層と呼ばれる人たち、日本では「オタク」と呼ばれる人たちだったため、顧客サポートという厄介な問題をある程度回避することができた。

イノベータ層とは、ITリテラシーと自己解決能力の高い人たちで、なにかトラブルがあっても自分で技術的に検証したり、Webを調べたりして、課題を特定できる人たちである。問題は自分で解決したほうが早く、自らのスキルアップにもなるという意識が高い。

余談だが、古代ローマの思想家にGugurecus(ググレカス)という人がいる。元老院議員で、当時最高の知識人と称えられた。なんでも知っていたので人々の注目を浴びたが、図書館で調べれば分かるようなことを聞かれると「自分で調べろカス」といった。「グーグルで検索すれば分かる!このカス野郎!」にかけて、これを「ググレカス」という(笑)グーグルで検索することを「ググル」という用語はずいぶん昔から使われているのは事実だ。

このググレカスの話は、日本版ウィキに書かれた「悪ふざけのウソ」なので無視すること。当然のことながら英語版にはない!「ググレカス」という造語はダイアモンド社の記事で引用されていた。ビジネス向けの記事で使うのは読者に無用の誤解を与えてしまう「悪ふざけ」ととられかねない。同じ記事に、「ガラケー」という造語も出てくる。「ガラパゴス・ケータイ」の略語だそうだ。ダイアモンドは芸能雑誌になったのか?

話が脱線してしまった。ダイアモンド社の悪ふざけのような記事に係わったからだ。

iPhone市場で興味深いのは、従来の企業ではなく「個人のエンジニア」たちが「あわよくば一発あげよう!」という機運がもりあがってアプリのゴールドラッシュになったことだ。iPhoneは世界に開かれており、ヒットすれば世界規模でビジネスを展開できるからだ。伝統的な日本企業には、そういう発想が欠けているのではないか?

(更新日2011年9月20日)