お葬式の手順

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私が初めて喪主になったのは父の葬儀のときだった。20年前のことだ。田舎なので村のしきたりに沿って行った。喪主や家族はほとんど何もしなくて良い。すべては村の人たちがやってくれる。50軒ほどの集落で、通常30~50人の村人が手伝いに来てくれる。村人が分担して通夜、告別式、葬儀場や火葬場への送迎、故人と付き合いのあった人たちへの連絡、花や果物、シキビなどの手配、弔問客の受付と香典の記録、すべての会計、料理の準備、炊き出しや配膳、掃除片付けなどをする。親族や親戚に対しては叔父・叔母たち(父の兄弟姉妹とその連れ合い)が対応してくれた。喪主は葬儀委員長や叔父叔母、手伝いに来てくれた村人たちの指示に従っていれば良かった。

二回目は母の葬儀だった。過去10年ほど前から村のしきたりが大きく変わった。昔から町の葬儀を一手に担ってきた葬儀屋さんが、葬祭場を建設したことが大きな影響を与えた。自宅での葬儀ではなく、葬祭場で行うことが多くなったからだ。母の葬儀はこの葬祭場で執り行った。手伝いの村人たちの人数は数人で済むようになった。葬儀社とお寺さんは従来どおりだが、お坊さんたちの数も5~7人から3人に減った。その分葬儀費用も減るということで、父の葬儀に比べると半分くらいになったが、それでも100数十万円はかかった。三回忌までの法事費用(納骨・永代供養を含む)を含め200万円は準備する必要がある。

子供の頃から大伯父、大叔母、祖父母、そして多くの村人の葬儀を体験していれば、村の葬式事情はなんとなく分かってくる。しかし、核家族化して久しい今は、葬儀の仕方が分からない人が多いことだろう。残された家族に精神的にも金銭的にも迷惑をかけないように、自分の葬儀のことは生きているうちに自分で決めておくことが望ましい。

自分がどんな死に方をするかは分からない。老衰死、病死、事故死、自宅か病院か、それとも旅先かも分からない。どんな視に方であっても一般的には以下のような手順で、いろんなことを決めていく必要がある。

  1. 遺体の安置所を決める
  2. 葬儀社を決める
  3. 死亡届を提出する
  4. 喪主を決める
  5. 葬式の場所・日程・プランを決める
  6. 葬儀社・お寺・親戚・村人などとの打ち合わせ
  7. 誰を呼ぶか決めて連絡する
  8. 遺影を決める
  9. 返礼品・料理などを決める
  10. 挨拶の内容を考え決める
  11. 通夜
  12. 告別式
  13. 火葬

お葬式費用の全国平均122万円だが、今はできるだけ簡素化する傾向にある。ネットで葬式サービスを手配することも可能に鳴っている。某社のネット販売のお葬式プランでは、A:188,000円 B:338,000円 C:488,000円の三種がある。従来の葬式の半分以下の費用で行える。

葬式に付随する費用は、一括手配しているので安くなっている。たとえば、骨壷 500円、棺 8000円と格段に安い。祭壇はいいものだと120万円位するが、これをやめて花で飾れば、10万円以内に抑えられる。親族が多いと中には、葬儀が貧相だといやみを言われるような家族もいるかもしれない。そうならないように自分お葬式はこうして欲しいと生前に伝えておくことが望ましい。

某社は、全国の葬儀会場3000箇所と提携している。葬儀会場の稼働率は平均10~20%とかなり低いので、ネット手配されることを歓迎している。小さなお葬式の早割があり、3年ごとに更新することができる。すでに2万人が予約済みだという。

確実に葬式を挙げ、費用を事前に見積もって必要額を準備し、当日は心静かにゆっくり別れを告げたいと願う人が増えている。